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Gentle rain

第2章 興味

テーブルについた兄さんは、開口一番に子供のようにはしゃぎ出した。

「おっ、今日はビーフシチューなんだ。」

「小林さん特製よ。」

「何気に小林さん、ビーフシチュー率、高いよな。」

そう言うと兄さんは、早速一口頬張る。

「うん。美味しい。」

兄さんのさっきまでの疲れた表情が、一気に明るくなって、私はほっとする。

「よかった。元気になってくれて。」

兄さんはニコッと笑ってくれたけれど、同じビーフシチューのお皿を持って、テーブルについた私を見て、また厳しい顔に戻った。

「…先に食べてろって言っただろ。」

兄さんは、自分を待っていられるが、嫌みたい。

「いいじゃない。一人でご飯を食べるよりも、兄さんと一緒に食べた方が楽しいし。」

そう言うと、兄さんは“仕方ないな”って顔をしてくれた。

私は調子に乗って、兄さんに話しかける。

「ねえ、兄さん。小林さんが言ってたけれど、雨の日の運転はとても気を使うんでしょう?」

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