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Gentle rain

第2章 興味

「うん。確かに晴れの日よりも、運転しづらいかもな。」

「いいなぁ。私も車、運転したいな。」

私は小林さんの真似をして、ハンドルを握る仕草をした。

「美雨は、運転する必要なんてないよ。」

「だって、いつまでも兄さんに甘えていられないもの。」

「いいんだよ。」

兄さんの柔らかい口調に、スプーンを持つ手が止まる。

「俺は美雨のたった一人の兄さんなんだから、甘えていいんだよ。」

「兄さん……」

心の中がほぐれていく。

「なっ!」

屈託のない、甘い笑顔を兄さんに見せられると、血の繋がった私でさえ、目を奪われる。

「ん?」

「……ううん。何でもない。」

改めて兄さんに顔を覗かれると、本当に困ってしまう。

兄さん、中性っぽい顔立ちしているし。

実際、下手なアイドルよりもカッコいいし。

亡くなったお母さんに似たからなのかな。

「もしかして、この前のバイトの話?」

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