テキストサイズ

Gentle rain

第6章 求めあう気持ち

「もういいの。」

自分からキスをするなんて、そんな大胆な人間だと思わなかった。

「階堂さんの事、信じるから。」

私がそう言うと、階堂さんはその場で、きつく抱きしめてくれた。


もう、階堂さんに愛される事を、迷わない。

私をこれ程必要してくれる人は、他にいなくて。

抱きしめてくれるその腕の強さが、私の迷いを吹き飛ばしてくれた。


「早くおいで。」

階堂さんのマンションの寝室で、彼は手まねきしてくれた。

私は下着一枚になると、彼の腕の中へと入っていった。

「綺麗だ。」

私は小さく首を横に振った。

「本当だよ。この胸の膨らみといい、腰のくびれといい、お尻の形といい、俺には全て芸術品に見える。」

「芸術品って……そんな大層なものじゃないわよ。」

階堂さんの言っている事が大袈裟すぎて、笑ってしまう。

「美雨。」

初めて自分の名前を呼ばれた気がして、ドキッとする。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ