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Gentle rain

第7章 心と体

邪魔をしてはいけない。

美雨はまだ大学生なんだ。


「じゃあ、がんばって。おやすみ。」

携帯を切ろうとした時だった。

『待って。今、どこにいるの?』

「どこって……」


いるよ 美雨の傍に。

本当はいつも、美雨の傍にいてあげたい。


「家でくつろいでいた。」

『うそ。』

「うそ?」

『敦弥さん、別な場所にいる。』

ふっと、心の緊張が解けた。

「敵わないな、美雨には。」

だがそう言った後、急に電話は切れてきまった。

「えっ?」


何が起こったのかわからないでいると、急に夏目の家の玄関が開いて、美雨がタタタッと走って外へ出てきた。

「敦弥さん!!」

息を切らして、俺の側に駆け寄ってきた美雨。

「やっぱり家の傍にいた。そんな勘がしたの。」

その勘だけで家の外に飛び出すなんて。


「こんな時間に外に出るなんて、危ないだろう。」

言葉とは裏腹に、美雨を強く抱きしめていた。

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