テキストサイズ

Gentle rain

第7章 心と体

だが次の瞬間、太我は俺の腕を、ギュッと握った。

「階堂。だとしたら、森川社長に気をつけるんだ。」

「ああ……わかってる。」


森川社長は、曲者だ。

一筋縄では相手できない。


「何か森川社長とあったのか?」

「ああ。俺の会社の株主の一人だ。」

「株主!?筆頭じゃあないだろうな!!」

「まだ、そこまでには。」


だが、あの森川社長だ。

いつ筆頭株主になっても、おかしくない勢いだ。


「しかも、俺に菜摘さんをもらってくれと言ってきた。」

「…それで?それでどうした?」


俺の腕を握る、太我の手の力が強くなる。


「もちろん、断った。俺には美雨がいる。」

そこでパッと、俺の腕を離した太我。


「どうした?太我。」

「それで、森川社長は納得したか?」

「さあ、それは知らん。」

「階堂。それで森川社長が納得していなかったら、大変なことになるかもしれないぞ。」

「えっ?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ