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時計がチックタックと鳴り続け、時計は10時を過ぎた。


もしかして、冗談だった？

変なの。

今から来れるわけないじゃない！


枕に顔を押し付けた時だ。

また携帯が鳴った。

敦弥さんからだ。


「……はい。」

『美雨？今、美雨の家の玄関前にいるんだけど。鍵、開けてくれるかな。』

「えっ!?」

私は慌てて、部屋の窓を開けた。

いつの間にか雨が降っている。

玄関の前にいる敦弥さんは、傘を持っていなかった。

「今すぐ行くね。」

携帯を切って、私は部屋を出て後、階段を駆け降りた。


そのまま玄関に行って、ドアを開けた。

「敦弥さん……」

「はははっ…今日って、雨の予報だったっけ？傘持ってなくて、びしょ濡れ。」

そう言って笑った敦弥さんが、可愛くて可愛くて仕方がなかった。

無意識にびしょ濡れの敦弥さんを、抱き締める。

「濡れるよ、美雨。」

「いいよ。一緒にシャワー浴びればいいんだし。」

なんだかそのセリフに、二人で笑えた。