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Gentle rain

第3章 愛してるの基準

そんな事を考えるのは、菜摘さんだけではない。

世の中の男と女、誰しもが思うことだろう。

だが、俺はそんな純粋な気持ちなど、一度も感じたことはなかった。

女は身長の高い男や、金を持ってさえいれば、自然に集まってくる。

そこには俺を純粋に思う気持ちなど、微塵もない。

要するに自分が連れて歩くのに、見栄えのいい相手。

自分が遊ぶのに、十分な金を持っている相手を探しているだけなのだ。

なのに、少し会わない時間があるだけで、すぐに他の男を見つける。

例え付き合っていたとしても、条件がいい相手がいれば、うまい具合に蔵替えする。

それが女というものだ。

「階堂さんはどう思います?」

どうと言われても、さっさと他の男を探せとしか、言いようがない。

「さて。どうなんでしょうか。男というのは、一人の女を捕まえたかと思うと、また別な女を捕まえたくなるものですからね。」

「ふふふ……」

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