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Gentle rain

第4章 偶然

『えっ!?』と、小さな声で驚いた。

まさか まさか その若い女の子って、私の事……?

「受け取ってくれるよね。」

心臓のドクンドクンという音が、やけに全身に響く。

そして、震える手で私は、階堂さんからのプレゼントを受け取った。

「よかった。」

階堂さんのクシャっとした笑顔が、私の顔まで微笑ませる。

「じゃあ。仕事頑張って。」

「……はい。」

そのまま階堂さんを、見えなくなるまで送ると、それまでの時間がなんだか、夢の中の世界に思えてきた。

階堂さんに貰った幸せな時間が、私の身体隅々まで、幸せで満たしてくれた。

そして、私は階堂さんからのプレゼントを持って、店の中へ戻った。

「あっ、やっと戻ってきた。遅かったわね。」

在庫チェックの途中だったせいか、工藤さんはその続きをやってくれていた。

「……すみません。」

なんとなくいけない気がして、咄嗟に身体の後ろに隠したプレゼントの袋を、工藤さんは見逃さなかった。

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