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同じ空の下で

第26章 ずっと呑み込んできたもの

両親と兄は

雨の日の夜に車の事故で亡くなりました


その事故はね

単独ではなく

相手がいるものでした


交差点での、信号無視

赤信号の交差点に進入したトラックとの衝突事故です


それは、両親の後続の車をも捲き込んで

でも後続の車の方は、軽傷ですみました

そして、トラックの運転手も軽傷ですんだようです


私は、そのトラックの運転手に会ったことはありません


私の家のお葬式には

その人の奥さんと両親が来ました


お腹の大きな奥さんが

畳に額をつけてただひたすらに謝っていました

遠い親戚が、その人に向かって罵声を浴びせていたのを


凄く遠いところから…上から見ているような感じで眺めてました

多分お焼香はさせてもらえず

そのまま帰ったような気がします


曖昧なのは

その時の私が

自分さえも保てる状態じゃ無かったし

自分の事だと認識もできてなかったからです


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