ラブロマンスはあなたと☆
第7章 ♪真夜中のロマンス
夜になっても、駅前はまだまだ人通りが絶えなかった。
私はずっと、どきどきがおさまらなかった。
嬉しくて、緊張していた。
確かこのあたりだった。
一瞬、あの怖かった記憶が蘇る。
どこなの……恭也。
「まゆっ」
その時、後ろから声がした。
振り返った私に、恭也は近づき、こう言う。
「顔真っ赤だけど」
「もうっ、悪かったわね。恭也……電話をくれてありがとう」
「あのまま別れたのが、心残りだったんだ」
「…」
「まゆ、俺は今でもおまえが好きだよ」
「私も、恭也がずっと好き!」
たとえ行き交う人々が、眉をひそめても。
珍しそうにジロジロ見てきても。
バカップルだと笑われたとしても。
人混みの中で、熱いキスを交わす私と恭也に、
何も怖いものなどなかった……。