ラブロマンスはあなたと☆
第7章 ♪真夜中のロマンス
私の足がぴたっと止まる。
行き交う人々の中で、私だけが動かなかった。
もう二度とかかってくるはずがないと、思っていた。
「…うん」
『今どこ?』
「送別会の帰りで、駅に向かって歩いているわ」
『会いたいんだけど』
「えっ」
ドクン、ドクン…
『だめか?』
「だめじゃないけど…」
『なら、さっき会った場所で待ってるから』
「わ、わかった…」
電話をきった私は、足早に歩き始めた。
これは奇跡だ。
そうよ、もうためらう理由なんてないの。
今こそ自分に正直にならなきゃ…!
恭也
待っててね。
今すぐ行くから。
走って行くから。