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たゆたう草舟

第2章 余計なお世話

 
 このような外で、しかもまだ明るい内に肌を人前に晒すなど、恥ずかしくて仕方ありません。そんな気持ちを察してくださったのか、昌幸様は胡座を掻きその上に私を座らせると、着物を剥ぎ取る事なく乱れた隙間から私に触れました。

 熱くなる胸に反して昌幸様の手は少し冷たく、私は触れられた瞬間身を震わせました。

「怖いか?」

「……いえ、ただ、なんだか、妙な気分で」

 昌幸様がそっと撫でる胸は、自分で体を洗う時に触れても、何も感じないはずです。ですがそれが昌幸様だというだけで、頭から爪先まで甘い衝動が走るのです。

「それは結構な事だ。女童がどのような女に変わるか、楽しみにしているぞ」

 昌幸様の手が、鞠でも扱うかのように私を弄び始めると、衝動は体に留まり痺れとなりました。呼吸が乱れたところにまた唇を奪われ、息すらつけなくなった私は、ついはしたない声を漏らしてしまいます。

「んっ……は、ぁん……」

 興味が沸かなかったとはいえ、私も人づてに男女の知識はある程度持っています。ですが交わる事がこのように苦しく、しかし止めがたいものだとは初めて知りました。
 

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