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たゆたう草舟

第2章 余計なお世話

 
 躊躇いを吹き飛ばす、淫芽への愛撫。もう何も考えられなくて、私は与えられる喜びに沈みました。

「昌幸様っ……私、もう……っ」

 いつ誰が来るともしれない外だというのに、私の頭は彼しか求めていませんでした。そして昌幸様が着物を寛げると、膨張する男性が現れました。

「初めは痛むが、我慢しろ。それを超えて、女は艶やかになるのだ」

 ひたりと当たる男性に、私は目をつぶり息を詰めてしまいます。昌幸様はそんな私の緊張をほぐすように頭を撫でると、私の身を沈め奥深くまで貫きました。

「――やぁあぁっ!」

 中を抉られ暴かれる衝撃は、私の背中を硬直させます。下腹がずきずきと痛み、私は唇を噛んでそれに耐えますが、破瓜の痛みは中に留まりました。

 痛いなどと、言ってはなりません。昌幸様は真田の主君なのですから、こういう事にも慣れているでしょう。拙い私が、興を削ぐような事を言う訳にはいかないのです。

 ですが昌幸様は、私をいたわり撫でるばかりで、いっこうに動こうとはしません。そうされていると本当に愛されているようで、体だけでなく心がとろけてしまいそうでした。
 

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