テキストサイズ

これ以上実らないで

第8章 不安を消して





「ねぇ…暁月くん好きな人とかいないの?」





なんだかだんだん暁月くんのことが
気になってきた。
凄く優しいから。こんなに地味な私の
相手してくれるなんて。






「…いるよ」






そうなんだ…

でも凄く切ない顔してる。



そんなにその人のこと







好きなんだね…







「…篠田泣いてる?」






「え?!」






気づいたら私は涙を流していた。




なんでだろ、別に悲しくなんて
ないはずなのに。






すると暁月くんは
私を抱きしめてくれた。






「…どんだけお前の好きなやつ
最低なんだよ」





「あ、暁月くん…?」







「篠田は幸せ?苦しくないのか?」







苦しかった。
大翔さんを好きになってから
毎日辛かった。
お母さんと絡んでるのを見るだけで
枕に涙を流していた。




「うぅう…っ」





涙が止まらなかった。






すると、暁月くんは









チュ…








私の唇にキスをしました。







優しいキス。






そして目尻にも。







なんでだろ…





全然されるの嫌じゃない。







もっとしてほしい。








ストーリーメニュー

TOPTOPへ