これ以上実らないで
第5章 デート
やばい、またきっと顔真っ赤だ。
なんで私はいつも
大翔さんのペースに
持ってかれてしまうのだろう。
「あ、手…」
「よし、行くぞ」
そして私たちは手を繋いだまま、
さらに坂道を進む。
ーーーーーー…
「男の人の手って大きいね…」
浮き出た血管にゴツゴツした手。
私なんかと比べたら
包み込まれちゃう大きさ。
こういうところにもドキドキしてしまう。
「女が小さいだけだろ、まぁあやめは
特にかな」
「ぬぁ!酷いなぁもう…」
「その剥れた顔結構好き」
にこっ
や、やめてーー!!!
好きとか手繋いだ状態で
言わないでよー!
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