
スキをちょうだい。
第2章 こうかい
独りよがりがそろそろ終わろうとした時、教室の引き戸が開いた。
驚いた航太が見たのは、同じく驚いた表情の環だった。
「ちっ、違くて、あのっ、違くてさ!」
何が違うのか不明だが、とにかく取り繕う航太に、環は吹き出した。
「いいよ。言い訳しないで」
笑いながら、環は航太に近づいてくる。
「そういえば、この前、ラクにしてあげなかったもんね?」
「別にそんなんじゃ」
その先は環の唇に塞がれた。
互いの舌が絡み、だ液が混ざり合う。
航太が夢中になっている間に、環は、欲望で張り裂けそうになっている彼の『そこ』に手を伸ばす。
体を大きく震わせ、唇を離す航太にすり寄りつつ、環は官能的に囁く。
「あーあ。こんなにしちゃってさ」
「や、ぁ…‥」
航太も熱い息を吐き出し、環に身をゆだねる。
彼は相手を立たせて、後ろ向きにすると、壁に手をつかせた。そして、剥き出しになっている『そこ』を後ろから優しく弄る。
「だめっ、んっ」
拒否の言葉を口にしながらも、航太は環を突き飛ばしたりはしない。
「エッチだね、航太くんは」
言いながら、環は相手の敏感なところに口づけを落とし、遠慮なく触る。
それが続けば続くほど、航太は呼吸を乱し、なまめかしい声をあげた。
