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月の蜜

第2章 お嬢様の我が儘

「ぅわっ!お兄ちゃん、すごい、力持ちだぁ!
もう一回、次は小指でやって?」

ニコニコと笑う様は幼くて、まるで、玩具を見つけた子供のようだった。

アコの兄、絢斗はそれから一本ずつ計五本、女の右手の指を切り落とした。

微笑んだ絢斗は、アコがご機嫌な内に帰っていった。

「ミーちゃん、おいで?」

そういい、アコが手を伸ばせばちょうど太もも程の太さの真っ白な蛇がアコの細くて白い腕に絡みついた。


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