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秘密のアルバイト

第10章 もう1つの秘密

「適当に座ってて。
和也君、コーヒーでよかったかな?」

「かまわないで、俺ペンもらいに来ただけだから・・・」

「そんな事言わないで・・・ねっ!」


キッチンでコーヒーの準備をする櫻井。
仕方なく俺はソファに座った。

テレビの下にDVD がたくさん置いてある。その中に気になる物を見つけ、櫻井に気付かれないように、近付いた。


「あっ・・・えっ・・・これ、俺だ」


あった・・・

本当に・・・あった。

俺のDVDが・・・こいつ、マジで持ってた。


「あっ、見つかっちゃった!
見られたら恥ずかしいから、隠そうと思って忘れちゃった。
さぁ、コーヒーいれたから、どうぞ」

「えっ・・・あぁ・・・ありがとう

・・・わぁー!!」


恥ずかしさなのか何なのか、体の動きがぎこちない。

ソファまでの近距離を、テーブルにつまづき倒れそうになる。


「あっ、あぶないっ!!」


櫻井の胸の中にすっぽりとおさまるように、倒れていく体を支えられた。

気のせいか一瞬、ぎゅっと抱き締められたような気がして、慌てて体を離した。


「和也君、大丈夫?」

「だっ、大丈夫・・・ありがとう」


何動揺してるんだろう。

ソファに座り、コーヒーを飲んだ。

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