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秘密のアルバイト

第10章 もう1つの秘密

「ねぇ和也君、どうしてこの仕事、やろうと思ったの?」

「いやっ・・・別に深い意味はないよ」

「自分からやりたいと思ったとか・・・」

「ん・・・まぁやりますとは言ったけど、初めは声をかけられてね」

「スカウト・・・ってやつ?」

「まぁ、そんなところかな」

「和也君、超可愛いから、スカウトもされるよ。
俺も雑誌見て、即ファンになったもん。
でもどうしてやろうと決めたの?」

「ん~・・・
彼女にフラれた気晴らしって事にしておこうかな」

「和也君が・・・フラれた?
信じられない」

「別に未練もないし、別に何とも思ってないし・・・ところでペンは?」

「あっ、はいっこれ」

「ありがとう、助かったよ」

「和也君、何か凄く嬉しそうだね。
大事な人って、好きな人・・・とか?」


また潤の顔が、頭に浮かぶ。


「ちっ、違うよ。
好きな人なんて・・・いない」

「やっぱり・・・いないんだ」


潤の笑顔が目の前にチラつく。
何で?
俺何焦ってる?

カバンにペンをしまっていると、櫻井が俺の胸に手を置いた。


「なっ、何?」

「和也君、どうしたの?何か動揺してるね。
和也君の心臓、凄くドキドキしてるよ」

「動揺なんて・・・あんっ・・・ハッ!」


櫻井の指がシャツの上から乳首にあたり、思わず声を出してしまった。


「和也君、ちょっと指が触れただけなのに
感じちゃった?
可愛いね」

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