テキストサイズ

秘密のアルバイト

第13章 告白

約束の金曜日。

俺は待ち合わせの公園へ向かった。


「潤、早く来ないかなぁ」


楽しみな反面、あいつに見られたらと言う不安の方が大きい。

公園の大きな木の影に隠れるように待った。


誰かが近付いてくる気配。

思わず身を潜めた。


「かず~・・・かず、どこ?」


潤の声で、木の影からひょっこりと顔を出した。


「潤、ここです」

「かず、何してるの?
かくれんぼでもしてるつもり?可愛いね」

「そう言う訳ではないんですけど・・・」

「かず、み~つけた!それじゃあ、行こうか」

「あっ、はい・・・」


近くに止めてあった、潤の車に乗り込んだ。

どこへ行くのかと回りを見ていると、15分位したら、待ち合わせした公園の近くに戻ってきた。


「はい、着いたよ」

「えっ・・・ここは?」

「俺の住んでるマンション・・・さぁ、降りて」

「はい・・・」


車を降りて、ふたりでエレベーターに乗り、部屋に向かった。

扉がしまったとたん、後ろから抱き付き、首筋にキスをしてきた。


「あんっ・・・
駄目です・・・こんな・・・ところで」

「ふふふっ・・・」


こんな事を言っても、体はちゃんと反応している。


「潤・・・駄目っ・・・あぁん!」


エレベーターが潤の部屋の階に止まった。
俺の体は中途半端に感じたまま、潤と手をつなぎ、部屋に向かった。


「さぁ、どうぞ・・・上がって」

「おっ、おじゃましま~す」


俺の部屋とはくらべものにならないくらい、広くて物凄くオシャレ。


「適当にくつろいでて。あともう少しだから」

「あっ、はい・・・」


俺は大きなソファーに座り、広くてオシャレな部屋を思わず見回してしまった。

チラリと見えた寝室には、大きなベッドが置いてあった。


「あのベッドに、今まで何人誘い込んだんだろう」


勝手に思い浮かべて、勝手にに落ち込む俺。


「お待たせ・・・お腹空いたでしょ?
さぁ、食べて食べて!」


潤の手料理が目の前に運ばれてきた。


「この料理も、何人に振る舞ったんだろう・・・」


さらにへこむ俺。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ