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秘密のアルバイト

第20章 ちょっとだけ潤side

大野について行くことにした。


「え~と・・・あっ、あの奥のへやだ。
しかしまた、何でこんな奥の部屋なんかにしたのかな・・・」


コンコンッ!・・・コンコンッ!


「はいっ!」

「おの~、頼まれた資料をお持ちしました」

「あぁ、ちょっと待ってね」


ちょっとと言ったのに、全然出てこない。


「何してんのかなぁ・・・」

「んっ?何か急いでた?」

「いやっ・・・別に・・・」


勝手に着いてきたのに、何だかんだイライラするの。


ガチャッ!!


ドアが開いた。
でも自分の体の幅位しかドアを開けない。


「あぁ、ありがとう・・・はっ⁉」


大野の後ろから部屋を覗き込もうとすると、俺たちの顔を見て明らかに驚いた様子の先生。

何かおかしい・・・


「ごっ、御苦労様・・・じゃあ・・・」


バタンッ!・・・ガチャッ!


ドアが閉まり、鍵をかける音がした。


「何だあの人。普通は部屋に招き入れるよな?
まっ、いっか!よし松本、行こうぜ」

「あぁ・・・うん・・・」


何だか後ろ髪を引かれる気分で、部屋を後にした。


あそこで見失ってから、かずはどこに行ったんだろうか。

あの先生以外、多分ここの建物の部屋は使っていないはずだし・・・


「なぁ松本、彼女と何かあったのか?
おっと、彼氏のほうか?」

「えっ⁉」

「おっ・・・図星ってか?
よかったらいつでも話し聞くよ。
彼女でも彼氏でも、1度会わせろよ・・・なっ!」


紹介できるかよ!
お前も知ってるかず何だからさ。


「・・・あっ、そうだ!」

「んっ?どうかしたか?」

「へっ!・・・いや、別に・・・」

「変な奴だなぁ」


雅紀なら、何か知ってるはず。





 


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