秘密のアルバイト
第20章 ちょっとだけ潤side
あれから数日、かずの姿は見ていない。
「はぁ・・・」
出てくるのは溜め息ばかり。
「かず・・・」
「えっ、何?何か言ったか?」
「あぁ、いや別に・・・」
友達といても、考えるのはかずの事ばかり。
ふと前を向くと雅紀が友達と歩いているのが見えた。
「あっ、ごめん。
用を思い出したから・・・じゃあ」
俺は走り出した。
「おいっ、雅紀!」
「はいっ・・・あっ、お兄さん・・・」
「友達といるところ悪いんだけど、ちょっと顔貸してくんないかな?」
「・・・はい」
やっぱりこいつ、何か知ってるみたいだ。
この大学で、かずと初めてあった誰もこない中庭に行った。
椅子に座り、途中で買った缶コーヒーを開けた。
雅紀は缶コーヒーを両手で握り、下を向いた。
「なぁ雅紀、かずの様子がおかしいのは知ってるよな?」
「・・・はい」
「お前、何があったか知ってるよな?」
雅紀は更に下を向き、自分の膝に顔を埋めた。
「なぁ雅紀、何でもいいから教えてくれないか」
「もうだめです」
「えっ?何が駄目なんだ?」
「俺が・・・俺が悪いんです。
全部俺が・・・かずを助ける事は出来ないんです」
「ちゃんと解るように説明してくれないか」
「お兄さん・・・
お兄さん俺、どうしたらいいの?・・・お兄さん!」
鼻をすする音がした。
顔を埋めたまま、泣き出す雅紀。
「落ち着いて、雅紀。初めから全部話して」
「・・・わかりました。
初めから話します。でも怒らないでくださいね」
「怒らないよ・・・話して」
「わかりました。実は・・・」
「はぁ・・・」
出てくるのは溜め息ばかり。
「かず・・・」
「えっ、何?何か言ったか?」
「あぁ、いや別に・・・」
友達といても、考えるのはかずの事ばかり。
ふと前を向くと雅紀が友達と歩いているのが見えた。
「あっ、ごめん。
用を思い出したから・・・じゃあ」
俺は走り出した。
「おいっ、雅紀!」
「はいっ・・・あっ、お兄さん・・・」
「友達といるところ悪いんだけど、ちょっと顔貸してくんないかな?」
「・・・はい」
やっぱりこいつ、何か知ってるみたいだ。
この大学で、かずと初めてあった誰もこない中庭に行った。
椅子に座り、途中で買った缶コーヒーを開けた。
雅紀は缶コーヒーを両手で握り、下を向いた。
「なぁ雅紀、かずの様子がおかしいのは知ってるよな?」
「・・・はい」
「お前、何があったか知ってるよな?」
雅紀は更に下を向き、自分の膝に顔を埋めた。
「なぁ雅紀、何でもいいから教えてくれないか」
「もうだめです」
「えっ?何が駄目なんだ?」
「俺が・・・俺が悪いんです。
全部俺が・・・かずを助ける事は出来ないんです」
「ちゃんと解るように説明してくれないか」
「お兄さん・・・
お兄さん俺、どうしたらいいの?・・・お兄さん!」
鼻をすする音がした。
顔を埋めたまま、泣き出す雅紀。
「落ち着いて、雅紀。初めから全部話して」
「・・・わかりました。
初めから話します。でも怒らないでくださいね」
「怒らないよ・・・話して」
「わかりました。実は・・・」