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秘密のアルバイト

第21章 戻れるの?

俺は部屋の片隅で、潤に見つからないように息を潜めた。
こんな格好で、先生にもてあそばれていた姿なんて、絶対見られたくはない。


「かず、かくれんぼしてるの?」


これ以上小さくなんなんて出来ないくらい、体を丸めた。
どんどん足音が近づいてくる。


「あっ、かずみ~つけた!」


目の前で足音が止まり、俺の肩にそっと手が置かれた。

俺は情けなくて、恥ずかしくて、顔をあげることができなかった。
そんな俺に潤は自分の着ていたジャケットをかけてくれた。


「これはどういう事か、説明してもらえますか?」

「君には関係無いことだよ。
僕と彼の二人の事なんだ。口出ししないでくれ」

「そんな訳にはいきません。
だってあんたは俺のかずに手を出したんだから」

「俺の?
君と彼は一緒に撮影しただけの仲じゃないのか?」

「ふ~ん、俺の事もしってるんですね。
だからこの前、驚いた顔をしてたんですね」


潤、ここに来たの?


「君もあんな仕事をしていることをバラされたくなかったら、僕に逆らわない方がいいんじゃないかな?」

「バラす?誰にですか?」

「えっ?学校に決まってるじゃないか。
バレたらこの学校にいられなくなるんじゃないかな?」


そんな・・・潤にまで迷惑がかかる。


「いいですよ。
学校のほうに言っていただいても構いませんよ」

「男の子とエッチしているDVDのモデルで、プライベートでも男の子が好きなんてバレたら・・・」

「どうぞどうぞ。仕事の事も、俺がかずの彼氏なのも事実なんですから・・・」

「・・・」

「ただそれをバラしたとき、それはあなたがこの学校を辞めるときですよ」

「それはどういう意味だね?」

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