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秘密のアルバイト

第22章 潤のもとへ

しばらくして目を覚ますと、片付けが終わってお風呂に入ったのか、スウェット姿で首にタオルをかけ、頭を拭きながら潤がビールを飲んでいた。


「カッコいいなぁ」


潤をしばらく見つめていた。


「あっ、ごめん起こしちゃった?」

「うぅん、俺こそごめんね、寝てばっかりで」

「とにかく今日は疲れをとること。それと・・・」

「・・・?」

「自分一人で悩まない、抱え込まないこと。
いい、かず」

「ごめんなさい・・・」

「わかればよろしい!
さぁ、ベッドに行ってゆっくり寝なさい」


えっ⁉


「大きいベッドに、俺一人で寝るの?」

「手足を伸ばして、今日はぐっすりと寝るといいよ。
とにかく、疲れをとらないとね」

「えっ・・・あぁ・・・わかった・・・」


久しぶりのお泊まりなのに、一人で寝るの?
寂しいよ・・・

でもこれが潤の優しさなんだろうね。


「じゃあ、おやすみ・・・」

「おやすみ、かず」


俺は寂しく大きなベッドに潜り込んだ。
































・・・眠れない!

寂しすぎて、全然眠れないよ!

そうだっ‼


「ねぇ潤・・・」

「な~に、眠れないの?」

「少しお話ししない?」

「いいよ」

「今日、学校で先生に言ったことなんだけど・・・」

「俺何言ったっけ?」

「あの・・・潤がその・・・
理事長の息子だって・・・あれ嘘だよね?」

「あぁ、その事か・・・」

「俺を助けるための嘘・・・だよね?」

「確かに助けるために言ったけど、嘘じゃないよ」

「じゃあ本当に・・・」

「うん、本当に理事長の息子だよ・・・俺」


えぇぇぇぇっ!!

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