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秘密のアルバイト

第28章 温泉旅行

当日・・・

俺は誰よりも早く待ち合わせの駅に到着した。
遠足前の子供のようにソワソワして、早く来てしまった。
と言うか、潤に駅まで送ってもらった。

週末じゃないけど昨日は潤の部屋にお泊まり。
浮かれている俺に、潤はちょっとだけムッ!としていたような・・・

だって昨日の夜は・・・してくれなかったから。

今日の俺の服も、明日着る服も潤のコーディネート。


「ん~こうやってみると、俺もちょっとは大人っぽくなったかな?」


みんなを待っている間に、ガラスに映った自分を見ていた。
大人っぽく見えるのは潤のコーディネートのおかげだけどね。


「おっ、LINEだ・・・潤?」

『しつこいようだけど、気を付けて行ってこいよ。
気を付けるのは道中じゃなくて、一緒に行く仲間にだよ。
もしヤバイと思ったら直ぐに連絡して。
俺、迎えに行くから』


もう、潤ったら心配しすぎだよ。
でもこんなにも潤に愛されてるなんて、超嬉しいんですけど。


『ありがとう。潤、大丈夫だよ。
俺一人だけ楽しい思いしてごめんね。
帰ったら連絡します。行ってきます💋』

「お~いかず!」

「おはよう、二宮君」


ニヤニヤしながらLINEを送っていると、雅紀と櫻井がやって来た。


「かず、早かったな」

「うん・・・」

「おっはよ~二宮!」

「お~すっ!」


間もなくして、あとの二人もやって来た。


「よ~し、みんな揃ったところで出発しますか!
・・・⁉」


何か今、誰かに見られていたような・・・
まぁ、いっか!

切符を購入し、到着した電車に乗り込んだ。

たった一泊だけど、初めての友達との温泉旅行。
お菓子を食べたりジュースを飲んだり、ちょっとした修学旅行気分。

でも、このたった一泊の旅行で、出来なくてもいい思い出まで出来てしまうなんて・・・


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