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秘密のアルバイト

第28章 温泉旅行

脱衣場で5人揃って頭をひねる。


「なぁ、浴衣って右側を上?左側が上?」

「ん~どっちだっけ?」

「こんなの着たことがないからな・・・」


たまたま入ってきた、お客のおじさんに教えてもらい無事に浴衣を着るこができた。


「ありがとうございました」


廊下を歩いてあると、何やら賑やかな音が聞こえてきた。


「おっ、ゲーセンがあるじゃん。
食事までに時間あるし、ちょっと遊んでいこうよ」


そんなに大きなゲーセンじゃないけど、食事の時間まで遊んだ。


「俺、ちょっと売店行ってくるよ。
時間になったら来いよ」


途中でみんなとわかれ、一人で売店を見て回った。


「おい、二宮」

「どうした、もうやめたの?」

「いや、まだあいつたちはやってるけど、俺も何か見ようかなって。何かいいものあった?」


友達一人、後を追ってきた。

俺が手にするものを体をすりよせ、覗き込んでくる。
何だこいつ・・・まぁいいか。


「なぁ二宮、土産何買ってくの?」

「んっ?
あぁ、バイト先に何かお菓子でも買って行こうかなとは思ってるよ」

「そう言えばさ、バイトって何やってんの?
前も聞いたけど、人に言えない仕事なの?」


言えない・・・てか言えるわけがない。


「そう言う訳じゃ・・・
知り合いの仕事を手伝っていて、頼まれたときだけ行くから毎日じゃなくて・・・」 


今俺に話しかけているこいつの顔、いつになく真剣な顔をしている。


「どうした、そんな真剣な顔をして。
いつものお前らしくないよ」

「なぁ二宮、俺さぁ・・・」

「お~い、お待たせ!
そろそろ時間だし、部屋戻ろうぜ」

「おぉ・・・で、何?」

「うん・・・何でもないよ、ごめん」


まぁ、いっか。

食事の時間が近付き、俺達は部屋へ戻った。

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