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秘密のアルバイト

第37章 潤の決断

「ごめん翔、事務所から電話だから・・・
潤にはお前がOKだって伝えておくよ」

「頼むよ・・・じゃあ、よろしく」


翔と別れ、電話に出た。


『もしもし・・・はい、大丈夫です。
今日ですか?・・・わかりました。
終わったら行くので、4時くらいになると思いますがいいですか?・・・じゃあ』


仕事・・・ではなさそうだな。
何だろう?

ー少し考えさせてくれないかな・・・ー

・・・の、返事かな?

そんな事を考えながら、次の授業に向かっていると少し離れたところから視線を感じた。
目を向けると、温泉旅行以来、付き合いをしていない、口すらきいていないあいつが立っていた。

何か言いたげな顔をしている。
俺と目が合うと、こちらに向かい1歩踏み出したが、俺は目をそらし足早にその場を立ち去った。


「お~い、かず~!・・・かずってば」


智が駆け寄ってきた。
それにしても、今日はよく声をかけられるな。


「かず、久しぶり。旅行以来だね、元気だった?
かずに会えなくて俺、寂しかったよ」


肩に手を回してきた。


「かず、一緒に昼食べに行かない?」

「うん、いいよ」


次の授業まで時間が少しあったから、二人で食堂に行った。


「ねぇ智・・・智はいつまでこの仕事続けるの?」

「また何、急にそんな事聞いてきて」

「いやっ、なんとなく気になって」
 
「ん~・・・
実はそろそろ限界かなって考えてるんだ」

「えっ、そうなの?」

「4月から4年になるわけだし、就職やなんやかんやで忙しいしね。
この世界では、俺もいい年になるしね」


そういうもんなんだ・・・


「まだ誰にも話してないから、ここだけの話しにしておいてね」

「うん、わかった」

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