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秘密のアルバイト

第37章 潤の決断

お昼を食べ、智と別れ授業に向かった。


「俺、まずいこと聞いちゃったかな?」


授業が終わり、事務所に向かう途中、そんな事を考えた。
自分で聞いておきながら、智の答えに驚き、戸惑っている俺。


「潤には内緒。
もちろん事務所なんかに絶対言えない」 


そして事務所に到着。


「は~・・・ふぅ~・・・」


中に入る前に、初めて来たときのように、ドアの前で深呼吸をした。


「こんにちは・・・」

「お疲れ様・・・って、今日二宮君撮影入ってたっけ?」

「あの、社長に来るように言われたんですけど」

「おぉ、二宮君。
ごめんね、急に呼び出したりして。
こっち来てくれる?」


いつも打ち合わせをするソファに、社長と向かい合わせで座った。
社長はタバコに火をつけた。


「あの、お話って・・・」

「この前の話し、受け入れることにしたよ」

「あっ・・・ありがとうございます」

「戦力になる君がいなくなるのは、会社的にも辛いんだけと、無理も言えないからね」

「勝手言って、本当にすみません」

「君もいろいろと、辛い思いしてきて、それでも続けてくれてありがたいよ」

「いえ、そんな事・・・」

「でも1つお願いがあるんだ」

「お願い?
俺に出来ることなら何でも・・・」

「本当!・・・ありがとう。
お願いと言うのは、1年生のあいだはやってほしいんだ」

「1年生と言ってもあと少しですけど・・・」

「まだ何をしてもらうかは決めてはいんだけど、最後は君の引退DVDを作ろうと思ってる」

「引退・・・DVD・・・ですか?」

「うん。
ファンの人達になんと言うか・・・
ケジメと言うか・・・ねっ」


何のケジメだよ!








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