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秘密のアルバイト

第5章 お兄さんとの約束

平日、春休み前という事もあり、遊園地も人はまばら。

待つこともなく、乗り物に乗れた。


「お腹空いちゃったね。
そろそろご飯食べに行こう!」


店に入った。

雅紀は、お兄さんに会ったばかりの時が嘘のように、明るくニコニコしている。

一方そのころ俺は・・・

正直全然楽しくない。
でもそんな素振りを出来るわけもなく、楽しそうに振る舞っている。


「ふ~、食べた食べた。
さて、次は何にしようか」

「食べてすぐは・・・
お土産見たり、少し歩きません?」

「そうだね、そうしようか」


お店に入り、いろいろと物色。
何か子供の頃に戻ったかのように、3人でワチャワチャと買い物をした。


「すいません、俺ちょっとトイレ行ってきます」

「俺、アイスクリーム食べたくなったから、あそこの店で待ってるよ」

「はいっ!」


雅紀がトイレに向かった事を確認すると、ひとけのない場所に連れていかれた。


「どうしたんですか・・・わぁっ・・・」


壁ドン&キス。
俺は思わず、お兄さんの服をギュッと掴んでしまった。


「んふっ・・・んふっ・・・」

「かず、寂しい思いさせてごめんね。
雅紀の目を誤魔化すためだったんだ」

「う・・・ん」


もう一度キスをした。
この前のように、体が溶けてしまいそうなキス。

手を繋ぎ、アイスクリームを買いに行った。

俺の機嫌、直りました。

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