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秘密のアルバイト

第9章 不安

大学へ着くと、真っ先に図書室へ向かった。


「すみません、昨日ペンの忘れ物と言うか、落とし物ありませんでしたか?」


忘れ物のケースを見せてもらったけど、そこには無かった。


「どうしよう・・・
潤からのプレゼント、無くしちゃったよ」


肩を落とし、授業を受けに行った。


「あ~あ、潤・・・」


何だか潤が目の前からいなくなった位の勢いで、寂しく思う。


午前の授業も終わり、学食へ行った。
誰にもわからないように、縁の方の席を見つけ座った。

人から見たら“こいつ暗い”と思われる位、俺は携帯を手に、下を向いていた。

こんな広い学食で、こんなにもたくさんの人がいる中で、ずっと下を向いている俺に気が付く人もいるんだな。


「あれっ?・・・和也・・・君?」


声をかけられ一瞬ドキッ!!とした。
でもあいつの声じゃない。

ゆっくりと顔をあげると、あいつじゃない、知っている顔だった。


「やっぱ和也君だ。
受験したのってここだったんだ。
久しぶり、あの撮影以来だね」


大きくて綺麗な手で、頭をポンポンと撫でると、隣の席に座った。


「さと・・・し?」




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