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保健室の扉の向こう

第2章 見えたもの

何時間経っても華川ユズは戻ってくる事なくずっと保健室に居た。


私は、各クラスで同じことを言うだけに等しいから普通に授業をやっていた。



だが、流石にちょっと不安に思って海端先生に言うことにした。






―――


「あ、海端先生なら今日もう帰っちゃったよ」


職員室に入ると、何も言っていないのに数学担当の平田幸人先生がそう言った。


「え、よく…分かりましたね」


「君の目が何となくそう言ってる感じがしたからねぇ」



あはは…と苦笑いをして職員室を出て行った。




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