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保健室の扉の向こう

第5章 黒

「わ、わかりました」


私はちらっと遠くに居る秋田先生のところをみると、やっぱり笑っていた。


「よろしくね」


そう言われているかのように感じた。


――――
――



「成田先生!」


振り向くと、そこには例の先生がいたのだ。


「なんですか、平田先生」


「もう帰る?」


「あーえっと…」


特に何にもないけど、この人あんまり好きじゃないんだよね。暑苦しいというか、なんか普通に触ってくるし。



「帰るなら、俺送ってくよ。いつもバスで来てるでしょ」



なんで、知ってるの…?


教えた…?いや、そんな話題言ったことないし…。


「あ、大丈夫です…」

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