保健室の扉の向こう
第7章 偽り
「誰が妊娠って…なんで」
「海端先生のクラスの華川ユズだ。保健室でレイプしていたらしいよ」
は…レイプって…。
「レイプだなんて…先生はしませんっ!!」
「何でそんなこと言えるの」
見たって言うべき?
でも普通、そんなこと言われたら、何も言い返せない。
「好きなのはわかるよ。俺も一緒だし」
そういって私の肩を触ろうとした瞬間誰かが、私を引き寄せた。
「気軽に触らないで。平田せんせ」
いつもよりぐっと低音ボイスで耳がもっと痺れる。
「秋田先生…」
見た瞬間に泣きそうになる。