保健室の扉の向こう
第7章 偽り
「雪ちゃんは、立派な教師になりなさい」
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そんなことがあった後の教室はざわついていた。
そりゃそうだよ。
同じクラスメートの女子がレイプされてて妊娠したって言われたら、話題にならない訳がない。
「はい、静かに!これから、臨時集会を体育館で行うので廊下に整列してください」
海端先生は大きめの声ではっきりと内容を伝えた。
海端先生の顔に嘘はない。
全てが真実。
私は一度目を閉じ、意を決して目を見開いた。
信じたくないけど、信じるんだ。
私は、見ているだけ。
全て、時に任せる。
保健室のその扉を見ているだけのように。