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The man suitable for me

第5章 彷徨

20分ほど、彼とやり取りしていた。

彼が望むような、嫉妬するかもしれない話に、調子を合わせながら。

なんだか、そうやって、合わせているうちに、嫉妬してみたい気もしてきた。

彼女が来たみたいで、彼から返信がこなくなった。

ただ待っているのも、退屈だったので、音楽を聴きながら待っていた。

ピアノソナタ月光。

第三楽章だけをリピートさせて。

何度くらい、リピートしたのだろう。

カカオで、電話がかかってきた。

指でスライドして、通話状態にした。

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