
~夢の底─
第1章 ─水と炎と。
アシスタントに車で送ってもらい、リビングに入るともう午前零時…。(ユノ─は、…もう、部屋帰れたのかな)─スマホを手にしようとした。 (弟…)大通りを飛ばす車のライトが、天井をなぎ払うように掠めて行く。自分のマンションのひとりのリビングで、ソファに掛け、ぼんやりしていると、スマホに呼び立てられる。…先ほどまで、撮影していたスタッフのひとりからだった。 「僕─有難いですけど、予定あるので、…あ、いえ。プライベートです─」…スマホを白い四角なテーブルに置くと、小さくため息が出た。来月の初めの、高原の野外バーベキューの集まりに来ないか─という誘いだった。(来月は、旅行いくのに…)─気持ちは、はずまない。去年から、計画を立てていた旅行。ひとり旅の気ままな自由を、想像するだけでも、楽しみだった。(なのに…支度も、出掛けるのも…億劫─)ふっと、デジタル時計を見ると、とっくに1時を回っている。
(─疲れてるんだ…今夜は何も考えたくない) 立ち上がり、チャンミンはシャワールームに向かった。─シャワーを浴び、寝室に入る。
…チャンミンを待っていたように、スマホが点滅していた。
(─疲れてるんだ…今夜は何も考えたくない) 立ち上がり、チャンミンはシャワールームに向かった。─シャワーを浴び、寝室に入る。
…チャンミンを待っていたように、スマホが点滅していた。
