
私の彼は****が好き
第9章 誰にも渡さない……っ
*
「あ、おかえり絵里。トイレ込んでた?」
テーブルに戻るとスマホを弄ってた亜也ちんがあたしを迎えてくれた。
「……う、うん」
大丈夫、ちゃんと服は直したし、鏡でチェックして来たから……
トイレでエッチしてたのバレてないはず……!
でも亜也ちんはイスに腰をおろすあたしをジーっと見て、
「なんか……顔色良くなったね?」
「…………え!?」
「さっきは今にも死にそうな顔してたけど」
「そ、そ……っかな!?」
まだ顔が火照ってる……!?
「トイレでなんかあった?」
「はぁ!?まさかっ!‼?トイレでなんかあるわけないじゃん‼!?あ、あはははは……っ‼‼」
棒読みで笑いながら、ひたすら惚ける。
するとそんなあたしたちのテーブルに、
「亜也ちゃん。久しぶり」
いつの間にか、澄まし顔のタケルがやって来た。
