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私の彼は****が好き

第10章 イジワルな先輩に…………

だけどいやでも思い出させられる、それどころか忘れられないことが起きた。





その日もいつもと変わらない朝だった。

駅に着くまでは……。



改札を過ぎて、階段からホームに降りたところで……


「やっと見つけた」


目の前に誰かが立ちはだった。


「…………?」


そっと顔を上げて相手を確かめると、背中に戦慄が走る。


「……あっ!?」


や、矢野先輩……っ!?


矢野先輩が微笑みを浮かべて目の前にいる。

先輩の顔を見たとたん、頭のなかにこの間の出来事が蘇った。


声が出ない。


「なんだよ、オバケ見たような顔して?酷くね?オレずっとお前に会いたかったのになァ……!」


「……っ」


"会いたかった"なんて言われてもちっとも嬉しくない……っ


むしろ寒気がした……。


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