片思いの彼には片思い中の彼がいる
第1章 二人の覚悟
祐「さてと…。掃除するか」
萌「あ…うん」
祐也から使い古されたほうきを渡された。
萌「これではくの?」
祐「当たり前だろ」
人間とは不思議な生き物だ。
緊張したり、落ち着きがない時に無意味なことを他人に聞いてしまう。
祐也は笑っていた。
久しぶりに向けられる私への笑顔に少しホッとしてしまった。
すると祐也はほうきを片手に緊張した口調で私に言った
祐「お前相変わらず馬鹿なんだな」
言動と顔面があってない
不安な表情が見て取れる
萌「ばかって…(笑)そんなとないからね」
今まで通りを心がけた
多少会話を交わさなかったからって
二人のあいだに大きな何かが邪魔しているわけではない…はず
このまま会話を続ければ二人は元の関係に戻れるかもしれない
萌「祐也も相変わらずだよ 学級委員なんて引き受けちゃって。おひとよしだね」
祐「ははは そんなことないよ」
祐也の笑い声が小さな体育倉庫の中で響いた。
こうやってみると祐也は告白したあの日より
背が高くなっていた
声も少し低くなった気もした
余計かっこよくなった気だってした
祐也はあの頃と比べて変わってしまったのかもしれないと思うと悲しくて仕方がなくなった。
#####
それから10分くらいたったが
無言の重い空気が続いている
わたしがなにか話さなくてはと思うのだが
思うように言葉がでない
そんな時、祐也が口を開いた
祐「なあ萌瑠、俺」
祐「告白しようと思うんだ」
祐也の口から出たのは私の予想を遥かに超えた覚悟だった。
祐也は下を向いたまま私の方をみようとはしない
萌「え…?ほんとに言ってるの…?」
できるだけ祐也を傷つけないようにしないと
頭では分かっているのだけど
驚きのあまり口走るのは祐也にとって毒の針だった。
萌「無理に決まってるじゃん!!相手は男の子なんだよ…?!そんなことしたら祐也…」
これ以上言ったらだめだ
私は息を呑んでこらえた
こらえたつもりだったのに
祐「嫌われるよね…俺…わかってるよ」
祐也には伝わっていた
萌「あ…ごめん祐也…私がいいたいのはそういうことじゃなくて」
謝ったとたんに祐也は顔を上げた
その表情はさっきとは違う
不安なんて一つない祐也の男の顔だった
祐「じゃあどうしたら嫌われないでいられるか俺に教えてください!!」
萌「…えっ?」
萌「あ…うん」
祐也から使い古されたほうきを渡された。
萌「これではくの?」
祐「当たり前だろ」
人間とは不思議な生き物だ。
緊張したり、落ち着きがない時に無意味なことを他人に聞いてしまう。
祐也は笑っていた。
久しぶりに向けられる私への笑顔に少しホッとしてしまった。
すると祐也はほうきを片手に緊張した口調で私に言った
祐「お前相変わらず馬鹿なんだな」
言動と顔面があってない
不安な表情が見て取れる
萌「ばかって…(笑)そんなとないからね」
今まで通りを心がけた
多少会話を交わさなかったからって
二人のあいだに大きな何かが邪魔しているわけではない…はず
このまま会話を続ければ二人は元の関係に戻れるかもしれない
萌「祐也も相変わらずだよ 学級委員なんて引き受けちゃって。おひとよしだね」
祐「ははは そんなことないよ」
祐也の笑い声が小さな体育倉庫の中で響いた。
こうやってみると祐也は告白したあの日より
背が高くなっていた
声も少し低くなった気もした
余計かっこよくなった気だってした
祐也はあの頃と比べて変わってしまったのかもしれないと思うと悲しくて仕方がなくなった。
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それから10分くらいたったが
無言の重い空気が続いている
わたしがなにか話さなくてはと思うのだが
思うように言葉がでない
そんな時、祐也が口を開いた
祐「なあ萌瑠、俺」
祐「告白しようと思うんだ」
祐也の口から出たのは私の予想を遥かに超えた覚悟だった。
祐也は下を向いたまま私の方をみようとはしない
萌「え…?ほんとに言ってるの…?」
できるだけ祐也を傷つけないようにしないと
頭では分かっているのだけど
驚きのあまり口走るのは祐也にとって毒の針だった。
萌「無理に決まってるじゃん!!相手は男の子なんだよ…?!そんなことしたら祐也…」
これ以上言ったらだめだ
私は息を呑んでこらえた
こらえたつもりだったのに
祐「嫌われるよね…俺…わかってるよ」
祐也には伝わっていた
萌「あ…ごめん祐也…私がいいたいのはそういうことじゃなくて」
謝ったとたんに祐也は顔を上げた
その表情はさっきとは違う
不安なんて一つない祐也の男の顔だった
祐「じゃあどうしたら嫌われないでいられるか俺に教えてください!!」
萌「…えっ?」