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Tears ~緑のしずく~

第6章 恋模様~橋上の月・再会Ⅱ~

嵐のような情熱のひとときが去り
 夜半 ふと目覚めた私
 
私の傍らにいるあなたの寝顔を
 もう一度だけ見たくて
身を起こしたら

 側にいるのは
私が見たこともない誰かだった

この男は誰?
私の傍らで憎らしいほど満ち足りた寝顔て゛眠っているのは誰なの?

〝何だ、起きていたのか。もう一度、楽しもうぜ〟
 男の手が伸びてくる

 私は泣きながら
そのおぞましい手をふりほどく

〝あなたは誰なの
 どうして 私は こんなみしらぬ男と一緒にいるの?〟

叫ぶ私に
見知らぬ男がさげすみのまなざしと言葉を投げかける



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