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黄金協奏曲

第1章 #1 二宮side

「えーっと…………1年A組の子たち集まってくださーい」

俺の掛け声と共に四方八方から新入生が集まってくる。

「人数確認するので座ってください。」

智から受け取った1年A組の名簿を見ながら確認する。

あ、智ってのは…。

俺と幼なじみの大野智。
幼稚園から高校まで一緒。腐れ縁のなにものでもない。
智も今回担任からいきなり実行委員に抜擢された不運な奴。
まぁ本人は楽しいらしいから不運でも無いのか。


「っと…佐藤ゆりさん。」
「はい。」
「はい、名札。」

へー。すっげー美人。
まわりのガキらもソワソワしてんじゃん笑

『佐藤ゆり』か。
覚えとこ。


全員の名前を確認し名札も渡した。

「んじゃ教室行くから着いてきてくださーい。」
大「結構ノリノリじゃん笑」
「は?…あぁぁ笑」
大「なに、いいことあった?」
「いーや。別に。ほら、名簿。」

智の頭にポンッと名簿を置いた。

智「まったく~。
  ちゃんと新入生連れて行くんだよ~。」
「うるせーよ!子供じゃあるまいし!!!
 A組の子行くよ~。」

ったくなんて事を新入生の前でやらせるんだ。

俺はA組の子たちを連れて教室に向かった。

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