
社長様のモノ
第2章 二人の関係
「ぅわっ……‼︎」
いきなり押されたので、少しよろける私。
転ぶ……っ‼︎
と、ギュッと目を瞑って身構えた瞬間、
背中に大きな手が重なり、私の腕を引っ張る、
社長さんがいた。
社長さんは、私が転ぶのを阻止した。
「大丈夫か?………っ////」
と、心配そうに私に言葉をかけた後、
私と社長さんの視線が交わる。
身長は断然 社長さんのほうが高いのだから、私が下から見上げている形になっていると思う。
『上目遣い』、になっているのだろう。
社長さんは 耳まで真っ赤にし、口元を手で抑えた。
なんか、変なのかな?
あ、顔に何かついてるとか?
それとも、ドレスが似合ってないとか?
「ぇっ…と、何か ついてる?」
恐る恐る聞いてみると、
「…何もついてねぇよ。ほら、ファスナー閉めるんだろ?後ろ向け」
ぶっきらぼうにそう返されて、私は後ろに向かされた。
