
社長様のモノ
第2章 二人の関係
「……24…」
小さい声で答え、煌貴の言葉を待つ。
「24か。あるか聞いてくるわ。杏樹、そこに座ってろ」
「うん…」
そう頷き、近くにあった白くて小さなソファに 腰を落とした。
煌貴は どこかへ行き、私はポツンとそこに座っていた。
何もするコトが無く、ただボーッと天井を眺めていると、
「杏樹。これ 24だから 履いてみろ」
さっきと持っているのが同じのように見える ハイヒールを私の前に置いた。
私は そっと足を入れ、キツくないか 感じる。
「どうだ?大丈夫か?」
「ん。大丈夫だよ。
ね、煌貴。こんなに綺麗にして、どこに行くの?」
先ほど 律さんに綺麗にブローしてもらった 髪の毛を軽く上げ、首を傾げる。
