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twin★love

第9章 9★傷つけてまで

そして少しずつ近づいてくる先輩の顔。

「…っ…やっ!」

思わず亜子は顔を背けてしまっていた。

「ご、ごめんなさい…!」

目の前には笑う先輩の顔。

だけど、その表情は少し切なそうで。

「俺こそ、突然こんなことしてごめん。亜子ちゃんのこと、大切にするって言ったのに…」

そしてぎゅっと抱きしめられた。

蓮とも晴とも違う、柑橘系の香りが亜子を包み込む。

「正直言うと不安になってた。亜子ちゃんは本当に俺のこと、好きなのかなって。」

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