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twin★love

第11章 11★君のため

なんでこの人はこんなにも優しいのかな。

「じゃあね、今日はここで。」

亜子の頭を軽く撫でると方向を変えて歩いて行く先輩。

「…裕翔先輩っ!…本当にっ!ありがとうございましたっ…」

亜子はその後ろ姿に向かって叫んだ。

『ずるいな、最後に名前なんて呼ぶんだ…』

大きくため息をつく裕翔。

二年生になったばかりの春、テニスコートの隅で友達と笑い合っていた亜子。

一目惚れだった。

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