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twin★love

第8章 8★接近する距離

亜子はなんとか立ち上がり、トイレに行き制服を整えると涙の跡をゴシゴシ拭いた。

そして何事もなかったように教室に戻った。

「桃瀬!遅刻だぞ!」

一時間目は厳しいことで有名な数学の授業。

遅刻なんてしたことがなかった亜子はそれほど怒られることなく済んだけど、授業のあいだ中、蹴られた部分がズキズキと傷んだ。

『どうしてあたしがこんな目に合わなくちゃいけないの?』

溢れそうな涙を必死にこらえ、亜子は耐えた。

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