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濃密 恋絵巻

第1章 ~タイムスリップ…!?~

 
 
 
「……ん…」
 
 あれ…?
 いつの間に寝ちゃった んだろう…
 
 ん?…なんか暖かい… 
 
 
人肌の暖かさを感じて後ろを振り向くと、先程の美形が直ぐ横で眠っている姿があった。
 
 
 
 っ!?えっ!?なんで っ
 綺麗な顔が目の前に~ ~~っっ!!
 どうしようっ…知らな いふりして黙ってた方 がいいかな…
 
 っていうか、こんなに 密着してたら心臓の音 聞かれちゃうっっ
 
 
「もう起きたのか?」
 
「えっ!?」
 
 
 
気が付くと美形はすでに起きていて、ゆりなは顔を真っ赤にさせた。
 
 
 
「…お前は暖かいな…… 一緒に寝てると気持ち いい…」
 
 
 
まだ眠たそうに言いながら、美形はゆりなを抱き締めてまた目を閉じた。 
思いがけない事に、ゆりなは頭の中が真っ白になり目を見開いたまま固まってしまった。
 
 
 
 えぇーーーっ!?もし かしてこのまま寝ちゃ うっ!?
 刺激が強すぎて…頭が クラクラしてきたっ… 
「あっあのっ…」
 
「ああ、そうだった」
 
 
 
美形は思い出したように、布団から出るなり枕元に置いていた木製のお椀を手に取った。
 
 
 
「起きられるか?
 薬を作ってきた…これ を飲めば直ぐに痛みも 治まる」
 
「あ、はい…あ、ありが とうございます…」
 
 
 
痛む身体を庇いながら、ゆりなはゆっくりと起き上がった。
 
そして差し出されたお椀を受け取ろうとした時、中に入っていたどす黒い緑色の液体に思わず手をとめた。
 
 
 
 これ…飲めるんだよね …?
 何が入ってこんな色に ……
 
 
「どうした?」
 
「あ…その…」
 
「身体が痛むのか?」
 
「え…まあ…痛いけど… 」
 
 
 
受け取るのにちゅうちょしていると、美形は何を思ったのか液体を全て口に含んだ。
 
そして、ゆりなの顎を片手で持ち上げいきなり唇を塞いだ―――
 
 
 
 
 

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