「先生、食べちゃっても良い?」
第10章 浴室
バスタオルを体に巻きつけリビングへ向かうと、ソファの横に立って制服を着替えるキョウ君へ恐る恐る話し掛ける。
「あのね、キョウ君……今日のは違うの……日向先生に無理やりされて……」
「へぇ、気持ち良さそうな声出してたのに無理やりなんて言うんだ? ……先生分かる? 好きな人が自分以外の男の前でいやらしい声出して感じてる姿を見た俺の気持ち」
「ご、ごめんなさい……」
自分が悪いという事は分かり切った事。
それなのに冷たい瞳で見据えられると、手の指先や唇が震え、逃げ出したい衝動に駆られた。
……怖い。何されるか分からない気分になるなんて、キョウ君が狂気的な雰囲気を纏っているからだろうか。
「二度と俺に話し掛けんじゃねーよ」
そう吐き捨ててリビングから出て行くキョウ君の後を、今度は追いかける事が出来なかった。
ただ呆然と立ち尽くしたまま、勝手に溢れる涙を永遠と流し続けた。
「あのね、キョウ君……今日のは違うの……日向先生に無理やりされて……」
「へぇ、気持ち良さそうな声出してたのに無理やりなんて言うんだ? ……先生分かる? 好きな人が自分以外の男の前でいやらしい声出して感じてる姿を見た俺の気持ち」
「ご、ごめんなさい……」
自分が悪いという事は分かり切った事。
それなのに冷たい瞳で見据えられると、手の指先や唇が震え、逃げ出したい衝動に駆られた。
……怖い。何されるか分からない気分になるなんて、キョウ君が狂気的な雰囲気を纏っているからだろうか。
「二度と俺に話し掛けんじゃねーよ」
そう吐き捨ててリビングから出て行くキョウ君の後を、今度は追いかける事が出来なかった。
ただ呆然と立ち尽くしたまま、勝手に溢れる涙を永遠と流し続けた。