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「先生、食べちゃっても良い?」

第11章 教室





強い眼差しで日向先生を見つめる瞳には、もう涙も溢れては来ない。






「私、曽根崎君とは別れました。でも、日向先生と付き合う気はありません。ずっと……その気持ちは変わりません」



「別れたって……おい!」







そのまま階段を駆け下りると、後ろから呼び止める様な日向先生の声が聞こえてくる。





けど、私は振り返らずに下駄箱へ向かった。






……もうキョウ君の事は忘れないといけない。






そんな想いが溢れてきて、日向先生の事を考える余裕もなかった。

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