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「先生、食べちゃっても良い?」

第16章 特別室 その四



同棲を始めてから二週間。

私が同棲初日の翌日に提出した辞職願も、校内ですぐに噂され、生徒達や教師達に知られる事となった。

勿論、……この人にも。







「どういう事だ? 辞職願を校長に提出したって」







朝の職員室。

今日は荷物の整理も兼ねて早く出勤すると、既に出勤していた日向先生から待っていたとばかりに給湯室へ連れ込まれた。








日向先生と話すのは、階段の踊り場の時以来。


ずっと避け続けていた為か、日向先生の声に心無し元気がないように感じる。







「おい、質問に答えろ。早く答えねーと、ここで犯すぞ」







……いや、勘違いかもしれない。

壁に私を追いやって、怒りのこもった目でギロっと見据えてくる日向先生は、相変わらず。





私を脅し、怖がらせる事が上手い。

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